【ソファのないリビング】快適1人用ソファ+オットマン

ソファーは、必ずしもリビングに必要な家具ではありません

なぜならソファーは、大人が並んで座るには窮屈だからです

ソファーで横になるよりも、オットマンに足を乗せたほうがくつろげます


横長のソファーは、応接間に向かい合わせて置くのに適した家具

来客が複数の場合に並んで座り、対面で会話するためです


リビングとは、家族や来客と過ごすための「共有スペース」

そのため、一人暮らしで人を招かないなら、リビングそのものが不要です

来客時には、ダイニングテーブルで会話できます


ソファなしリビング

暖炉のあるリビング

1人用の椅子なら、間にテーブルを置くことができます

横長のソファーに並んで座るより、ずっと会話しやすいはずです

オットマンを椅子として使うこともできます


【日本のリビング】

暮らしが洋風化した頃に広まったのが「リビング」という言葉です

そこにはテレビとソファーが置かれ、卓袱台がローテーブルになりました

そして家族でテレビを見る場所となったのがリビングです


ところが横長のソファーに並んで座るのは、子供が小さいころだけです

子供が大きくなると、一緒にテレビを見ることもなくなります


するとソファーで横になってテレビを見ているのは父親だけ

子供と母親はダイニングテーブルにいたりします

夫婦ふたりの時でも、ソファーに並んで座るのは新婚のころくらいです


【ソファベッドおすすめしない】

ソファベッドは省スペースですが、日常的に使うには不便です

なぜなら毎日、布団を片付けて、ベッドをソファに直さなければならないからです

面倒になって布団を敷きっぱなしになります


そのためソファベッドは客用の予備であって、日常的に使うものではありません


【一人用ソファのメリット】

家族がいても、一人暮らしでも、快適なのが1人用ソファです

置き場所を簡単に変えられますし、サイドテーブルも置けます

横にテーブルがあるほうが、ドリンクなども手に取りやすくなります


ソファーの前に置いたローテーブルでは、いちいち体を起こさなければいけません

ローテーブルを置かなければ、オットマンを置けます


快適な一人用ソファの選び方

白いファブリックのパーソナルチェアとオットマン

大きさが違っても、長く座って疲れないソファーの条件は同じです

  • 「脚」を伸ばせる形
  • 「首」を乗せられる高さの背もたれ
  • 「腰」が沈みすぎない座面の硬さと角度

座りっぱなしだと疲れてくるのが「首」「腰」「脚」

そのため座面や背もたれの「内部素材」「外部素材」も座り心地に大きく影響します

同じ姿勢を続けていると血行が悪くなるので「身体を動かせる大きさ」も大事です



【脚を伸ばせる形】

長時間ずっと座っている時には、脚を伸ばせるほうが断然ラク

脚をおろして座っていると、血液が下がって脚がだるくなってくるからです


スペースがあればオットマンが快適

簡単に移動でき、スツールやテーブル代わりにも使えます

1人用ソファとオットマン



座面の低いフロアソファーは、床に足を伸ばすことができます

フロアソファー

和モダンなリビングなら座椅子も楽です

和室の座椅子

フロアーソファーは圧迫感がなく、部屋に開放感が生まれるというメリットもあります


ただし低いソファーは「立ったり座ったりする時」に足腰への負担が大きくなります

そのため、つい億劫になって座りっぱなしになりがち

床に近いフロアソファは、足腰が丈夫な人向けです


冬は床が寒いので、床暖房や電気カーペットがあると快適になります


【首を乗せられる背もたれの高さ】

背もたれの高さは「60cm」くらいが丁度いい高さ

首と頭を乗せられるので、疲れません

ソファの背もたれに首を乗せた女性

逆に背もたれが高すぎると、首が前に倒れるので疲れます


【腰が沈みすぎない座面の硬さと角度】

背中や腰に負担がかからないためには座面と背もたれの「傾斜」がポイントです

座面と背もたれが垂直、水平では、背中や腰が緊張してしまいます

パーソナルチェアとオットマン

背もたれと座面の角度は「110~115°くらい」

奥が低いほうが楽です

なぜなら座面と背もたれに体重が分散されるからです

とはいえ、あまり深く沈みすぎると、腰に負担がかかって腰痛の原因となります


身体が沈みすぎないためには、内部素材が大事です

柔らかすぎるソファも、固いソファも、リラックスできません

【しっかり体を支えるソファの内部素材】

良いソファーを選ぶには「内部素材」に何が使われいるかチェックすることが大事

ソファーの価格の違いは主に、使われている内部素材によるものです


安いソファーを数年で買い替えるのか、良いソファーを長く使うのか

内部素材の種類と質によって、座り心地は大きく変わります

予算の許す範囲内で、できるだけ良いソファーを選びたいものです



ソファ内部には、様々な素材が使われています

  • ウェービングベルト
  • S字スプリング
  • コイルスプリング
  • ウレタン
  • フェザー


●ソファー内部の表面素材

ソファの表面側に使われているのが「フェザー」や「ウレタン」など柔らかな素材

身体に直接触れる部分なので、優しく包み込むような素材が使われます

例えば高級ソファーには、羽毛が使われていることがあります


本物の羽毛は高価ですが、人工羽毛なら少し価格が抑えられます

さらに安価なのがウレタンです


●ウレタン

ウレタンはスポンジ状の素材で、安いソファーによく使われます

ウレタン

とはいえウレタンだけだと柔らかすぎ、長持ちもしません

密度が高いほど長持ちしますが、それでも「へたりやすい」素材です

へたったウレタンは弾力性がなくなり、柔らかさもなくなります


●スプリング

ウレタンやフェザーの下に使われるのが「スプリング」素材です

ソファのスプリング

体を動かした時の衝撃を吸収するのがスプリングの役割

弾力性に優れ、ソファーを壊れにくくしています


コイルが独立して布に包まれている「ポケットコイル」です

体を「点」で支え、フィットしながら座面が沈み、体圧が分散されます

そのため腰や背中が痛くなりません

【疲れてきたら体を動かせる座面サイズ】

幅の広いパーソナルチェア

長時間座りっぱなしだと、どんなに良いソファーでも疲れます

同じ姿勢を続けていると、血行が悪くなって体が凝り固まってしまうからです

ですから途中で立ち上がったり、ときどき姿勢を変えたほうが疲れません

あぐらをかいたり、横座りしたり、脚を伸ばしたり曲げたり

体勢を変えながら座っていれば体のコリもほぐれます

疲れないソファーの座面サイズは「幅」「奥行き」「高さ」をチェック

  • 座面の「幅」は1人分80cmくらい
  • 座面の「奥行き」は70~80cmくらい
  • 座面の「高さ」は床から28~34cmくらい



小さすぎるソファーだと体の動きが制限されて疲れます

サッと立ち上がれて、腰かけやすく、身体を自由に動かせると疲れが軽減します



座面の広さは「1人分」で「幅80cm前後」が目安です

パーソナルチェア

そのため肘掛けがないか、細いパーソナルチェアのほうが広い座面を確保できます



ソファー座面の奥行は「70~80cm」くらいが座りやすいサイズ

クッションを置く場合には、奥行85~95cmが必要です

パーソナルチェアとサイドテーブル

ただし奥行きが深すぎると、立ち上がるのが億劫になります



座面の高さは床から「28~34cm」くらい

二つのパーソナルチェアとテーブル

足の裏をぴったり床につけて座れる高さが疲れません

立ち上がるのも、腰かけるのも、楽な高さです

体に触れる部分の表面素材

レザーのパーソナルチェア

ソファーの表面素材は、主に「ファブリック」「合皮」「本革」の3種類

表面素材も座り心地に影響を及ぼします

ざらざらチクチクする素材やベタベタする素材は不快だからです

肌触りの他に「手入れの手間」や「価格」も考えると、それぞれ一長一短があります


【ファブリック素材のソファー】

ファブリックのパーソナルチェア

布素材は「夏はべたつかず冬はひんやりしない」といった肌触りの良さが魅力

「色」や「素材」のバリエーションも豊富です

とはいえ欠点もあります


  • ペットの毛がつきやすい
  • シミが付きやすい
  • 毛玉や毛羽になる



「撥水加工」がしてあれば、多少の汚れは拭き取れます

新品のうちに防水スプレーを吹きかけておくと汚れが沁みこむのを防げます

それでも水などこぼすと、浸みこんでシミになったりしがち

そのため汚れやすいファブリックは「カバーリング」タイプがおすすめです

とくに薄い色のソファー、ペットや子供がいる場合は洗える素材がベスト


カバーで色を変えると、インテリアの雰囲気も一変します。

季節ごとに取り替えてクリーニングしておけば、長く飽きずに使えます。


【合皮レザーのソファー】

合皮は水に強く「手入れの簡単さ」が魅力

汚れても中性洗剤を含ませた布で拭き取れます

本革と見分けがつかないようなものもあり「安価」です

とはいえ「夏はべたつき」「冬は冷たく感じる」という欠点もあります

座る部分だけでもカバーやタオルなど敷くと欠点を補えます

【本革のソファー】

本革のパーソナルチェア

「高級感」があり「肌触り」が良いのが本革ソファーの魅力です

  • ベタ付き感がない
  • 使い込むほど柔らかくなる
  • しっとりとした風合いがある



本革に手が出ない大きな理由は「高価」なこと

扱いが難しいという欠点もあります

  • 濡れるとシミになりやすい
  • 直射日光に当たるとヒビ割れする



本革ソファーでは子供やペットがいるとハラハラします

日当たりが良すぎる部屋には置けないという制限もあります

定期的にレザーオイルを塗りこむといった手入れも必要です

ジメジメした部屋だとカビが生えることもあります